デザイン、経営などについて今この時代に向けての思いや考えを綴ります。
POSTED ON : 2022-03-30 15:19:45
商業デザインにおいて「デザインごっこ」は、お客様(対象者)を軽視している行為であり、経営面に対してもプラスではないということです。
デザインとは何かと問われると、一言で申し上げるなら「コミュニケーション」です。
デザインされたものは見た瞬間に感じることができ、言葉を発するよりも文字を並べるよりも、格段に速いコミュニケーションです。
デザイン力は、コミュニケーション力と比例するものと考えます。
知る限り、優れたデザイナーは優れたコミュニケーション力を兼ね備えています。
何のために、誰のためにデザインをするのかをちゃんと考えているのです。
真のデザイナーはデザインしたものに対して全て理由も述べることができます。
その理由は「自分は...」「僕は...」「私は...」ではなく、「お客様にとって...」など対象者を主語にしているのです。
人間と同じで、自分のことしか言わない人とはコミュニケーションになりません。
相手のことを考え、相手にどう感じてもらいたいかなどを考えてこそコミュニケーションです。
デザイン表現に例えると、
色使いであれば、暖色系(オレンジやレッドなど)で暖かく感じてもらいたいのか、クール(ブルーなど)に感じてもらいたいのか...
テキストであれば、フォントはゴシック系であれば力強く、明朝体であればしなやかに...
文字の太さでも感じ方は変わります。
どのような表現でコミュニケーションを図るのか、それが真のデザインです。
自分の好みなど、世間の誰にも興味はありません。
相手のことを思い「自分を消す」ことが真のデザインとして当然のことです。
特に下記のようなことは、デザインではなく「デザインごっこ」ですのでご注意ください。
・お客様(対象者)のためではなく、承認をもらう事だけしか考えていない
・言われたことしかできない
・理由が言えない(色使いや文字のフォント・太さ、レイアウトなど)
・自分がかっこいいと思ったものは、みんなかっこいいと思うに決まっている
デザインを軽視することは、単なる自己満足であり、お客様(対象者)のことを軽視しているのと同意味です。